2013年9月19日木曜日

日本人の英語力の判別法

日本人の英語力を簡単に判別する方法に、英語を書いたときに「:」や「;」や「.」の後に半角の空白を入れているかどうかを見ればいいというのがあります。

これはとても基本的なことなのですが、基本的すぎるからこそ学校であまり教えられていないみたいです。しかし、英語をある程度読んでいる人なら、ふつうそれはないと思いますよね。日本の街中には意味不明なアホな英語があふれかえっていますが、こういう細かいところもちょっとチェックしてみて下さい。

この前南海の特急ラピートに乗ったとき、関西空港駅で切符をクレジットカードで買おうとしたら「現金のみです」と言われて呆れました。そして、ラピート車内の電光掲示板で流れている英語で「.」の後には空白がありませんでした。さすが、田舎のローカル鉄道です。

2013年9月14日土曜日

セレブとcelebrity

日本のテレビ番組で世田谷のセレブのお宅をお邪魔しますみたいなのがありますが、このセレブは英語のceleb(celebrityの略)とは意味が異なっています。

英語のcelebrityはテレビや映画に出ている有名人のことで、もちろんそういう人たちは大金持ちであることが多いのですが、日本語のセレブは世間一般での知名度に関係なくお金持ちがそのように呼ばれるようです。

たとえ世田谷の豪邸に住む大金持ちであっても、テレビとかに出ていない誰も知らない一般人なら英語のcelebrityには該当しません。

セレブのように完全な和製英語とは言えないけれども若干意味が違うというケースもあるので、カタカナ言葉は厄介です。怪しいと思ったら和製英語かどうかを疑うくらい用心深くてもいいでしょう。

2013年9月9日月曜日

マクドナルドのi'm lovin' it

マクドナルドのキャッチコピー(和製英語、英語では「advertising slogan」等)である「i'm lovin' it」は有名なので誰もが知っていると思います。これが文法的に間違っていると思う人は英語をよく勉強した人でしょう。「love」のような状態を表す動詞は進行形にはならないと日本の学校では習ったはずです。

しかし、米国企業のマクドナルドが企業スローガンの英語を間違えるわけがなく、これを正しい英語ではないと言ってのけるのは今どき無理だろうと思われます。「like」は進行形にはならないと思いますが、「love」が進行形になっていてもマクドナルドのおかげで、私は何の違和感も感じないですね。

「I love it」と言われると、ああそうですか、好きなんですかという感じですが、「i'm lovin' it」だと今まさにそれを最高に気に入っているという発言者の一時的な感情の高まりを感じることができます。

家族や恋人に向かって「i'm lovin' you」と言うのは愛情の持続性の欠如という点で不適切と思われますが、ファストフード会社のスローガンとしての「i'm lovin' it」はとてもよくできていると言えるでしょう。

ところで、私はloveの進行形よりも一人称単数の「I」を「i」と小文字で書いていることの方が気になります。小文字にすることによって形式ばらないリラックス感を出しているのではないかと考えられるのですが、携帯電話のSMSで「I」と大文字で打つ若者がほとんどいない(SHIFTキーを押すのが面倒だからですね)ことを思えば、若者の流行に敏感な企業センスを打ち出しているようにも思われるのです。

2013年9月5日木曜日

Mind your step / Watch your step

関西空港のトイレで「Mind your step」という貼り紙を見ました。しかし、なぜ足元に注意しないといけないのかはわかりませんでした。滑らないように注意(「CAUTION WET FLOOR」と書かれた黄色の注意書きがよくありますね)という意味なのでしょうかね?

関西空港の貼り紙を書いた人は気にしてないのかもしれませんが、このようにmindを使うのはイギリスです。アメリカでは「Watch your step」です。

ロンドンで地下鉄に乗ると、「Mind the gap」(列車とホームの間の隙間に注意)というアナウンスが流れていますね。ロンドンの地下鉄とホームの間の隙間には信じられないくらい広いところがあるので、いつも注意していないと危ないです。

Longmanでmindを見ると以下のように書かれています。「British English」とあるので、アメリカではこういう言い方はしないんでしょうね。

Take care of something/somebody [transitive] British English
a) to be responsible for something for a short time [= watch]: Will you mind my bag while I buy my ticket?
b) to take care of a child while their parents are not there [= look after]: My sister minds the baby while I'm at yoga.

一方、Oxford Dictionariesには

watch one's step

used as a warning to someone to walk or act carefully.

とあるので、mindばかり使っているようなイギリスでも、実はwatchでもいいということではないかと思います。ただ、watch your stepは「walk or act」とあるので比喩的に使うことがあるようですね。