2013年7月21日日曜日

Do you know ...? それともDid you know ...?

最近(英語圏の国の)街角でよく見かけるとても気になっている言葉があります。それは、例えば

Did you know tigers live only in Asia?

のように、トリビア的な知識を問うときにしばしば(私の経験では85%くらいの確率で)「Do you know ...?」ではなく「Did you know ...?」が使われるのです。

現在形と過去形のどちらが正しいのか、それともどちらでもいいのか、しばしば英語圏の英語学習サイトでも話題になっているようですが、人によって言っていることも違っていて、明確な答えは見つかりませんでした。

英語を含めて言葉というのは文脈の中で意味を持つものなので(つまり文脈がすべてなので)、文脈なしにどちらがいいとか悪いとか言えないのですが、私があれこれ調べた範囲では両者に大差はなく概ねどちらでもいいようです。

いろいろ議論がある中で私の心の中にすとんと落ちるものがあったのが、このページの回答なのでご興味ある方はぜひとも読んでみて下さい。その内容を要約すると概ね次のようなものです。

英語の過去形は「距離感」を表していて、それは時間における距離だったり現実との距離だったり心理的な距離だったりします。現在形の「Do you know ...?」にはあなたは知っているはずだ、私はそれを期待しているという「尋問」に近いような響きがありますが、過去形の「Did you know ...?」は「あなたはもしかすると聞いたことがあるかもしれませんが」くらいの遠回しで柔らかい感じがします。だから、過去形の場合は「あなたが知っていても知っていなくてもどちらでもいいのですよ。これから私が教えてあげますから...」となるのです。

だから、トリビア系の質問ではしばしば「Did you know ...?」が使われるわけですね。英語の過去形は本当に丁寧で美しいです。

ちなみに、トラはシベリアを含むアジアの生き物でアフリカには住んでいません。ご存知でしたか?(笑)

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